- ステージ別に取るべきおすすめ資格を紹介!
- 資格選びのポイントを解説!
経理で働くにはどんな資格を取ったら良いかな?
キャリアアップできる資格を取りたい!
「資格は実務では役に立たない」とよく言われますが、経理は関連する資格を取る意味がかなりあります。
実際の仕事に直結する資格が多く、勉強した内容が活かせることが多いからです。
とは言ってもむやみやたらに資格を取っても意味がありません。せっかくなら取って転職やスキルアップに有利なものを取りたいですよね。
この記事では…
- 未経験から経理として働きたい人
- 経理として働いていてキャリアアップを目指したい人
- 経理・会計のプロになりたい人
- 国際的に活躍したい人
それぞれに分けて取るべきおすすめの資格を紹介していきます。
Contents
未経験から経理を目指す人向けおすすめ資格3選
これから経理として働きたいという人におすすめの資格は以下の3つです。
- 日商簿記3級
- MOS(マイクロソフトオフィススペシャリスト)
- ビジネス会計検定3級
経理として働くときに必要となる基礎知識と実務で役に立つスキルが身につく資格のみピックアップしています。
難易度が高すぎず、また経理の仕事がイメージできるので、自分が経理に本当に興味が持てるのか確認する手段としてもちょうど良いです。
未経験者が取るべき資格1|日商簿記3級
これから経理を目指す人が取るべきなのが簿記3級。経理を目指す人以外でもビジネスマンなら学んでおくべき最強資格です。
- 経理実務に必要な基礎知識が学べる
- 3ヶ月程度の勉強で取れる
- 就職・転職で評価される
簿記は融資やその利息の回収、各種費用の計上方法など会社の基本的な取引を扱うので、経理実務をする上で必要となる基本的な知識を学ぶことができます。
実際に経理として働く上で簿記3級で学ぶ内容は超基本。学んでおかないと逆に経理になったときに苦労します。
また、簿記3級は難易度がちょうど良いです。
3ヶ月程度で一通り学習し終えることができますし、合格率も50%弱と「真面目にやらないと落ちる」検定。付け焼き刃の勉強ではダメなのである程度本気でやる必要があります。
本気でやるからこそ今後使える知識として定着するのです。
最後に、簿記3級は履歴書に書ける立派な資格です。
簿記3級を持っているということは、基本的なビジネス用語やお金の流れがわかるということを意味しますので、会社からの評価を受けます。
就職や転職で評価されるため取っておいて無駄になるということが絶対にないのが最大のメリットです。
未経験者が取るべき資格2|MOS(マイクロソフトオフィススペシャリスト)
経理に興味がある人が取るべき資格の2つ目はMOS(マイクロソフトオフィススペシャリスト)です。
MOSは、以下のオフィス製品の利用スキルを証明できる資格です。
- Excel
- Word
- PowerPoint
- Access
- Outlook
5種類ありますが、経理で働くなら一番よく使うExcelだけで良いです。
「働き方改革」により、管理部門である経理には常に業務効率化のプレッシャーがかかっています。
そのためExcelを使いこなして、より効率的に集計したり、業務を自動化したりするスキルがより一層求められるようになっています。
Excel操作に慣れていることは大きなアドバンテージとなります。
未経験者が取るべき資格3|ビジネス会計検定3級
最近ジワジワと人気が出てきているのがビジネス会計検定です。
経理未経験の人は日商簿記3級とあわせてビジネス会計検定3級を取っておくと、財務諸表が読めるようになります。
- 日商簿記検定:財務諸表を作成する知識
- ビジネス会計検定:財務諸表を分析する知識
このような知識が身につきます。
ビジネス会計検定3級を取ると、基本的な財務分析ができるようになります。どちらかといえば管理会計寄りの知識が身につくので、管理会計に興味がある人におすすめです。
経理でスキルアップを目指す人向けおすすめ資格3選
経理として働いている人がスキルアップを目指すのにおすすめの資格は以下の3つです。
- 簿記2級
- TOEIC730点
- ビジネス会計検定2級
さらに難易度の高い仕事をさせてもらうために取ると有利な資格、より経理マンとしての知識をアップさせたいという人はチャレンジする価値があります。
スキルアップ資格1|簿記2級
経理マンとしてもう一歩ステップアップしたい人に最もおすすめなのが簿記2級です。
簿記2級を取るメリットは以下の通り。
- 取れば「売れる」仕事に挑戦できる
- 勉強時間は100〜200時間と現実的な時間
簿記2級は2020年の出題範囲見直しによって、連結会計も範囲に含まれました。「2級で連結会計なんてやりすぎw」と思いましたが、冷静に考えればほとんどの会社で連結決算をしています。
そういう意味ではより現場で使える資格になったと考えることもできます。
簿記2級を持っていれば、
- 連結決算
- 予実算管理
- 原価計算
といった転職市場での評価が上がる業務に挑戦できる可能性が高まります。
また、勉強時間も100〜200時間で取れるので、資格を取るための労力と取った後の利用価値を考えると、とても効率が良い資格なのです。
スキルアップ資格2|TOEIC730点
経理マンとしての仕事の幅を広げるには、経理知識を拡充するという縦方向の深堀も大切ですが、もっと簡単に幅を広げられるのが「英語力を高める」こと。
英語力を高めることで、
- 海外子会社の管理を任される
- IFRSプロジェクトに関与できる
というように成長できるチャンスが確実に増えます。目安としてはTOEIC730点を目標にしましょう。
TOEIC公式サイトによれば、TOEIC730点はこのようなレベルと定義されています。
どんな状況でも適切なコミュニケーションができる素地を備えている。
通常会話は完全に理解でき、応答もはやい。話題が特定 分野にわたっても、対応できる力を持っ ている。業務上も大きな支障はない。
正確さと流暢さに個人差があり、文法・構文上の誤りが見受けられる場合もあるが、意思疎通を妨 げるほどではない。
スキルアップ資格3|ビジネス会計検定2級
財務諸表をより深く分析できるようになる資格としてビジネス会計検定2級もおすすめです。
- 安全性の分析
- 収益性の分析
- キャッシュ・フローの分析
- セグメント情報の分析
- 連単倍率と規模倍率
- 損益分岐点分析
- 1株当たり分析
- 1人当たり分析
このようなことを勉強するので、
- 管理会計に関与している人
- 子会社パッケージの確認をする人
におすすめです。簿記2級と組み合わせれば、経理で求められる大抵の業務に期待以上の成果をあげることができるようになるでしょう。
ガチで会計・経理を仕事にしたい向けおすすめ資格3選
会計や経理のプロフェッショナルとしてやっていきたいという人が挑戦すべき資格は以下の3つです。
- 簿記1級
- 公認会計士
- 税理士
難易度は高く、年単位で勉強する必要がある資格ですが、その見返りも大きいです。
3つのうちどれかでも持っていれば高給企業への道も見えてきますので、経理として生きていきたいという人はぜひ挑戦してみてください!
年収を上げたい!高給経理マンを目指す具体的な方法|年収アップに必要なシンプルな考え方会計プロへの資格1|簿記1級
会計プロフェッショナルの登竜門となるのが簿記1級。会計最高峰資格の公認会計士を目指すにしても税金の専門家である税理士を目指すにしてもとりあえず簿記1級を取ってから考えましょう。
年収の高い大企業に転職するだけなら簿記1級を持っていれば十分ということも多いので、事業会社でやっていければ良いという人は簿記1級が最終ゴールとなります。
簿記1級のメリットは以下の通り。
- 簿記1級は転職市場での評価がとても高い
- 会社を辞めて挑戦しなくて良い
- 知識面で経理実務に困ることはなくなる
公認会計士や税理士資格まで持っていると、オーバースペックと捉えられて逆に転職しづらくなるということもあります。
簿記1級は「知識はあるけど専門職ではない」というちょうど良い資格であるため、企業受けがとても良いです。
とはいえ、簿記2級と比較すると格段に簿記1級は難しいです。独学で簿記1級に受かるのは至難の技なので、
- スクールに通う必要がある
- 土日は勉強で潰れる
という覚悟は必要。一度取ってしまえばずっと評価される資格なので、集中して取り切るということが大切です。
会計プロへの資格2|公認会計士
会計・経理のプロを目指す人は最高峰の資格である公認会計士にチャレンジする選択肢もあります。
会計士になると選択肢が異常なくらい増えます。
- 監査法人でパートナーになる
- 独立する
- 事業会社で役員を目指す
- ベンチャー企業にCFOとして入る
- 会計コンサルをやる
- M&Aに関わる
- 経営コンサルへと進む
会計の専門家、数字に強いというメリットを活かして様々な働き方が可能になります。
取れてしまえば高待遇で色々な道ができるのですが、勉強して資格を取れるかどうかわからないというのが最大の問題点。
正直受かるかどうかは「運」の部分も大きいですし、勉強範囲が広いので、仕事をしながら会計士の資格を取るというのはかなり難しいのが現状です。
何年も試験に受からず、公認会計士の資格に挑戦したが故に人生が壊れてしまったという人を何人も見てきました。挑戦するのであれば、そのリスクを覚悟しておきましょう。
会計プロへの資格3|税理士
会計のプロというよりは税金のプロである税理士も目指す価値のある資格です。
どっちにも興味があって会計士か税理士かで悩む人も多いのですが、実は結構シンプルかと思います。
- 学生あるいは仕事をしていない人:会計士
- すでに経理として働いている人:税理士
というのが最適解かなと思います。税理士は科目合格すれば有効期限がありません。何年かけても5科目揃えれば税理士になれます。時間はかかりますが、仕事をしている人には合っている試験制度です。
一方の会計士は短答式試験に合格すれば論文試験は3回までチャンスがあるとはいえ、7科目を同時に勉強しなければいけないので、どうしても時間がある人が有利になってしまいます。
外資系など国際的に働きたい人向けおすすめ資格2選
英語を使ってグローバルに働きたいという人におすすめの資格は以下の2つです。
- 米国公認会計士
- TOEIC860点
国際的に働くために必要なのは「経理知識+英語力」。英語の専門用語や基本的な英語力というのはやはり求められます。
英語力は最低限持った上で、専門知識も身につけられる資格を取っていきましょう。
グローバルに働くための資格1|米国公認会計士(US-CPA)
英語を使ってグローバルに働きたい、そんな人に米国公認会計士はかなりオススメの資格です。
米国公認会計士資格を取ると以下のようなメリットがあります。
- 監査法人や外資系企業に入りやすくなる
- 英語で会計を勉強するので専門用語が自然と身につく
- IFRSも試験範囲なのでIFRS知識も身につく
米国公認会計士は日本の公認会計士より難易度が高くない割に会社からの評価は高いです。監査法人でも働けます。
一方で最大のデメリットはお金がめちゃくちゃかかること。そもそも大学で会計系の単位を取っていない人はお金を払って単位を取る必要があります。さらに試験自体の費用も高い。
スクールにも通う必要があり、一発合格でも100万円近くかかります。
グローバルに働くための資格2|TOEIC860点
グローバルで働きたいのであれば英語力は必須です。
なかなか英語力はTOEICでは測れないところがありますが、CVに書いて採用担当者が「おっ!」と思うのはTOEIC860点以上です。
TOEIC公式サイト上で説明されている860点のレベルは以下の通り。
Non-Nativeとして十分なコミュニケーションができる。
自己の経験の範囲内では、専門外の分野の話題に対しても十分な理解とふさわしい表現ができる。 Native Speaker の域には一歩隔たりがあるとはいえ、語彙・文法・構文のいずれをも正確に把 握し、流暢に駆使する力を持っている。
- 日常的な英語でのメールやりとり
- 時には海外と電話会議
- 海外出張して英語でプレゼン
英語が必要とされる会社では、このような場面もあるということを想定して英語力を高めていきましょう。
BATIC、IFRS検定は知名度が低い
国際的な会計基準を学べる資格として以下の2つがあります。
- BATIC
- IFRS検定
しかし、これらの資格を取ることはおすすめできません。
なぜなら知名度が低いから。資格を頑張って取ったところで転職市場や企業からの評価は高くありません。
もちろんIFRSの知識を蓄えたい、英文会計に慣れたいという目的で試験を受けることには全く問題はないのですが、取るべきとは言えません。
押さえておきたい資格の選定ポイント
経理が取るべき資格として、当サイトでおすすめしたいものを紹介してきました。
参考として、どのような観点で「取るべき、取らないべき」と判断しているのかをお伝えしますね。
資格の選定ポイントは3つあります。
- 役に立たない意味のない資格は選ばない
- 難易度と評価が釣り合わない資格は選ばない
- 目的により資格を選ぶ
それぞれ簡単に説明します。
ポイント1|役に立たない意味のない資格は選ばない
会計・経理系の資格はたくさんありますが、中には取ってもあまり役に立たない資格もあるのが現状。
- 知名度が低い
- 会社から評価されない
- 他の資格の劣化版
- 実用性が低い
このような資格を一生懸命時間をかけて取っても全く割にあいません。
他の有名資格でカバーできることがほとんどなので、意味のない資格を取ることは避けましょう。
ポイント2|難易度と評価が釣り合わない資格は選ばない
難易度と評価のバランスが取れていない資格も取らないようにしましょう。
- 難しいのに知名度が低い
- 簡単すぎて会社から評価されない
また、正しく難易度を把握して無謀な挑戦はしないことも大切。
例えば、経理未経験なのにいきなり簿記1級に挑戦するとかは愚の骨頂。これをしてしまうとモチベーションを失ってしまうだけでなく、嫌いになってしまう恐れもあります。
ポイント3|目的により資格を選ぶ
最後に、取るべき資格は目的により変わります。
- これから経理に就職したいのか
- 経理としてスキルアップしたいのか
- 年収をあげたいのか
逆に言えば目的をはっきりさせてから取るべき資格を決めるという順序が大切です。
目的を決める前に取る資格を決めてしまうと思うような資格の効力が出ません。
転職市場とのパイプも持っておくと良い
- 未経験から経理を目指す人向けおすすめ資格3選
・日商簿記3級
・MOS(マイクロソフトオフィススペシャリスト)
・ビジネス会計検定3級 - 経理でスキルアップを目指す人向けおすすめ資格3選
・簿記2級
・TOEIC730点
・ビジネス会計検定2級 - ガチで会計・経理を仕事にしたい向けおすすめ資格3選
・簿記1級
・公認会計士
・税理士 - 外資系など国際的に働きたい人向けおすすめ資格2選
・米国公認会計士(US-CPA)
・TOEIC860点
ここまで説明してきてなんなんですが、、資格を取る時間がもったいないという話もあります。
資格を取ってスキルアップをしたいという人であれば時間的な制限はありませんが、年収アップや良い企業への転職を考えている人は、資格にこだわりすぎる必要はありません。
資格はあった方が評価されるものの、転職に必須ではないです。
- 年齢
- 実務経験
- 資格
この順番に評価されます。そして景気にも左右されます。
いくら資格を取ったとしても年齢が上がれば上がるほど転職しにくいですし、景気が悪ければ転職しにくいです。そのため、転職市場も見ながら資格を取った方が良いです。
資格を取ってから転職をしよう!というより、資格の勉強もしつつ転職活動も並行して進めていくという形を取るのが良いでしょう。
転職市場の情報を得るには転職エージェントに聞くのが一番良いです。経理の転職市場に精通している転職エージェントと常に連絡を取っておくことが大事。
おすすめの転職エージェントは以下の通りです。無料で人生相談に乗ってもらえますからぜひ気軽に相談してみてください(電話面談などオンラインにて相談可能です)
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