- 経理の平均相場と高年収を目指すポイントを解説!
- 年収アップのための具体的なステップを紹介!
- 高給企業に入るために最小限やるべきことがわかる!
経理の年収ってどうなん?なんか他の職種より低い気がする…
経理として働いていると、こう思うことはありませんか?
営業のように成果で給与が増えるわけではないので「いくら頑張っても給料上がんないし…」と仕事に対するモチベーションが下がってしまいますよね。
実は「年収の決まり方や年収アップの方法」について、経理にしかない特殊な事情があります。
- 経理の年収は業界や会社で決まる
- 能力・責任の重さと年収は必ずしもリンクしない
- 年収アップのためには「どの会社にいるか」が重要
- 経理の市場価値を高めるスキルは決まっている
実際に経理として5年以上働いてきた経験、経理・会計マーケターとして経理という職種を徹底的に調べたからこそわかった「経理マンとしての価値を高める方法」をお伝えします。
- 経理で働いていて給料に不満がある人
- 今は満足しているけど将来が不安な人
- これから経理として働きたい人
このような人はぜひ読んでみてください!
Contents
経理の年収相場|平均年収データを調査
まずは経理はどのくらいもらってるのかを把握するため、年収相場を調査してみました。
転職エージェントとしても当サイトでおすすめしているDODAが毎年発表している「平均年収ランキング」を使って分析を進めていきます。
2日本のサラリーマンの平均年収はどのくらい?2018年9月~2019年8月の1年間に転職サイトdodaのエージェントサービスに登録した人のうち、正社員として働いている約40万人の平均年収データを、職種別・業種別・年齢別・都道府県別とさまざまな切り口で比較してランキングを作成しました。
実際に転職サービスを利用した人たちの統計です。
転職時の年収データを集計しているため信頼性が高い調査結果と言えます。
経理の平均年収は499万円、管理会計は563万円
経理の平均年収は499万円です。全体の平均年収は408万円なので平均よりは高い年収となっていることがわかります。
男女別で見ると男性545万円に対し女性422万円となっています。これだけ見ると給料には性差があるのかと思ってしまうかもしれません。これは性差ではなく役職・年齢の違いです。
- 比較的給与が低い一般職は女性が多い
- 結婚や出産で退職することがあるため給与が高い層は男性が多くなる
このような理由で構造的に男性の方が平均年収が高く出てしまいます。
また、管理会計は563万円で「管理会計の方がもらえるのかぁ」となりますが、管理会計は一般職が少ないため高く出ているだけです。
経理と管理会計で年収が大きく変わるということはありません。
【年代別】経理の平均年収
というわけで、続いて年代別の経理職の平均年収について調査を行ってみます。
先ほどのDODAの調査の年代別平均年収をグラフにしました。
- 20代:385万円
まだまだ経験値が少ないので、会社としてもそこまで給料を出せない。 - 30代:502万円
色々と経験を積むとともにマネジメント業務をやり始めるため年収も上がる - 40代:576万円
今まで経験してきた業務により高年収グループと低年収グループに分かれる - 50代以降:676万円
CFOや監査役など、会社役員になる人も出てくる
年齢別の平均年収調査結果を見ると、30代と50代が一つの大きな節目となっていることがわかります。20代→30代の伸び率と40代→50代の伸び率が大きいです。
基本的には年功序列ですが、差が付くのは、30代になる前、50代になる前にどれだけ多くの経験をしてきたかによります。
これを見ると、
- 経理実務の経験があればあるほど平均年収が高い
- 英語力や資格があるとさらに年収は高くなる
ということがわかります。英語力があると年収が高くなるのは給与水準が高いグローバル企業だからです。
- 年齢や役職が高いほど年収は高くなる
- 色々な実務経験をするほど年収は高くなる
- 英語力や資格があると年収は高くなる
- グローバル展開する大企業の方が年収は高くなる
これを踏まえて、経理で年収を上げる方法について考えていきたいと思います!
経理が年収アップをするための戦略ロードマップ
ここまでは客観的な事実を説明してきましたが、一番気になるのが「じゃあ具体的にどうすりゃ良いの?」というところではないでしょうか。
先ほど経理の年収の特徴を羅列しましたが、最も効率の良い高年収の目指し方を図示すると以下のようになります。
- 転職市場で評価される実務経験を積む
- 応募条件にもなるTOEICの点数を取る
- 給与水準が高い会社に転職する
- その中で年齢や役職を上げていく
経理の年収を上げるための近道はとてもシンプル。それは給与水準が高い会社に入ることです。給与水準が高い会社に入ってしまえば勝手に年収が上がります。
年収アップをしたいのであれば、
- × スキルアップをして社内の評価を高めて給料を上げる
- ○ 給料の高い会社に入るためにスキルアップする
という逆転の発想が必要です。
ではどのような行動をしていけば良いか具体的に紹介していきます。
ステップ1|転職市場で評価される業務を知る
経理で年収をアップさせる最適解は「給料水準の高い会社に入る」ことです。
そこから逆算してキャリアを築いていくためにまずやらないといけないことは「経理の転職市場をよく知る」ということ。
- 経理の転職市場は売り手市場なのか買い手市場なのか
- 転職市場ではどのような業務経験が評価されるのか
- 過去には内部統制やIFRSなど求人トレンドはあるのか
- どのような業界や会社の給料が高いのか
このようなことを押さえておく必要があります。自分でこのようなことを調べるのは不可能なので、経理の転職市場に詳しい人、つまり転職エージェントに話を聞きに行きましょう。
これを知らないとこれからの行動方針も決まらないよ。
聞きにいく転職エージェントとしては「経理業界の知識が豊富」であることが条件になります。
おすすめは以下の2つです。
- MS-Japan
経理の転職に非常に強いエージェント - JACリクルートメント
年収アップとマッチングに強みを持つエージェント
ステップ2|需要のある実務経験を積む
どのようなスキルや経験を持っていれば給料の高い会社に入れるかを把握したら、その実務経験を積んでいきましょう。
評価される仕事の例を挙げます。
- 予実算管理
- M&Aや組織再編
- 連結決算
- 海外子会社の立ち上げ
- 子会社への会計アドバイス
- 会計士対応
- IFRS論点整理
- 税務申告
- 国際税務
- 会計システム導入プロジェクト
- 内部統制対応
- 開示書類作成(会社法・有価証券報告書)
- 海外駐在
とはいえ言葉にするのは簡単ですが、実際に今の職場で評価される業務ができるかどうかは別問題。今の会社でその業務が経験できるかを検討しましょう。
- 今の会社だと経験積めなそう→転職
- 今の会社でも経験積めそう→転職しない
今の会社ではなかなか評価される仕事ができなそうということであれば、話を聞きに行った転職エージェントをそのまま利用して転職するのも一つの手です。
今やってる仕事もある中で「仕事内容を変えてくれ」というのは正直かなりパワーがいります。でもひたすら評価されない突き合わせや伝票起票などをやっていると将来にそのツケが回ってきます。
将来が不安…給料を上げたい…このような思いが少しでもあるなら自分で行動を起こさないと何も変わらないです。
ステップ3|評価される資格とTOEICの点数を取る
業務経験を積みながらやっておいた方が良いのは評価される資格の取得と英語力の向上。
経理をやってる人って勉強が好きな人が多くて資格試験に挑戦している人も結構います。自分の好きなことを勉強するのはとても素晴らしいことです。
経理マンに人気がある資格は以下のものが挙げられます。
- 公認会計士
- US-CPA
- 税理士
- 日商簿記検定
- ファイナンシャルプランナー
- 証券アナリスト
- BATIC
- IFRS検定
- TOEIC
- ITパスポート
年収アップのために必要最小限の資格で良いという人は「日商簿記検定」と「TOEIC」だけで良いです。
- 簿記1級
- TOEIC800点
簿記とTOEICの勉強を並行して進めて、簿記1級とTOEIC800点を目標にしましょう。
公認会計士や税理士、US-CPAを持ってる方がもちろん良いのですが、費用対効果が悪いのであまりおすすめしません。
- 会計士:社会人合格を目指すのは至難の技
- 税理士:5科目揃えるまでに時間がかかりすぎる
- USCPA:世の中IFRSへの流れ+持ってるだけでは評価が微妙
資格は知識があることを客観的に証明するためのものですので、実務経験とセットでなければ意味がありません。
ステップ4|早めに給料の良い会社に転職する
評価される業務をいくつか経験して職務経歴書に書けるようなエピソードが溜まったらできるだけ早く転職をするというのも大切です。
転職市場は圧倒的に若手が有利。35歳転職限界説はもう無いと思いますが、若ければ若いほど良いのは間違いありません。
- 25歳、簿記3級、TOEIC600点
- 35歳、簿記1級、TOEIC900点
この2人がいた時に前者の方が引く手あまたという残酷な現実があります。
そのため、簿記1級やTOEIC800点を持っていなくても、年収水準の高い会社に応募できるチャンスがあれば早めに応募した方が良いです。
経理は他の職種と比べれば年齢が高くても良い会社に入りやすいです。なので焦りすぎる必要はありませんが、今の年齢といつ転職するかをよく考えた上で計画を立てていきましょう。
まとめ:転職をしながら年収を上げていく時代
ここまでの話を聞いて、やっぱり転職するのは抵抗感があるなぁという人もいるかもしれません。
確かに何かを変えるのは凄くエネルギーがいることです。なので現状にそこまで不満や不安がないという人は、わざわざ転職までして環境を変える必要はないでしょう。
ただ年収に不満がある人はぜひ行動を起こしてほしいと思います。今は昔と違って、転職することにネガティブな印象はあまり無くなっています。
実際私も転職をしていますが、転職先にたくさん中途入社した人がいます。感覚的に半分くらい転職組なんじゃないかと思うくらい多いです。それほど経理の転職に対するハードルって下がってきていると思います。
最後にもう一度この記事で大切なことをおさらいしていきます。まずは経理の年収には以下のような傾向があります。
- 年齢や役職が高いほど年収は高くなる
- 色々な実務経験をするほど年収は高くなる
- 英語力や資格があると年収は高くなる
- グローバル展開する大企業の方が年収は高くなる
そして知っておいてほしいことは「経理の年収はスキルではなくどの会社にいるかで決まる」ということ。
年収を上げるためには、以下のような発想が必要です。
- × スキルアップをして社内の評価を高めて給料を上げる
- ○ 給料の高い会社に入るためにスキルアップする
年収アップを成功させるために、具体的には以下の4ステップが近道です。
- MS-Japan
経理の転職に非常に強いエージェント - JACリクルートメント
年収アップとマッチングに強みを持つエージェント